「露天風呂付き客室」というと、「高級旅館」の代名詞といえます。しかし、「露天風呂付客室があれば富裕層が来てくれる」というわけではありません。例えば、富裕層は露天風呂付客室について、こんなポイントをチェックしています。
・部屋付き露天風呂は温泉なのだろうか。
・本当に露天風呂なのだろうか。開放感はあるのだろうか。
・露天風呂の広さはどのくらいなのだろうか?何人で入れるのだろうか。
もちろん、露天風呂付客室がない旅館でも富裕層に満足していただくことは十分可能です。
日本人の場合、ホテルは旅の目的が他にある場合の宿泊手段ですが、旅館は、旅館そのものが旅の目的になっていることが多く、いかに非日常を味わえるかが重要です。ある調査では、ホテル選びは現実的なことが重要であり、逆に旅館はある意味、いかに非現実的な空間であるかが大事なポイントという結果も出ています。しかし、富裕層の場合、「非現実的でありながら機能的であること」を求めるのでやっかいです。
・食事は部屋食か食事処か。
・大型旅館の場合は安いコースがあるかどうか。(安いコースがあると様々なお客さんがいらっしゃる可能性があります。)
・部屋への出入りはキーレスかどうか(オートロック&暗証番号)。
・アメニティはどこのブランドか(タオルは今治タオルなど)。
・チェックイン・アウトの方法と場所は。
・人と会わずにすむ構造の宿か。
そんな富裕層は、どのようにそのような宿を探すのでしょうか?1つ1つインターネットで検索するのでしょうか?宿に直接連絡をするのでしょうか?そんなことはほとんどしません。なぜなら、すでに「口コミ」で宿が決まっているからです。富裕層から富裕層への口コミであることが多いため、紹介された富裕層が利用する可能性はとても高いのです。
例え「露天風呂付客室」があっても、その他の項目で富裕層からの「満足」を得られない場合、その富裕層が戻ってくることはないでしょう。しかし、一度「満足」を得た富裕層は、またその旅館に戻ってくるだけでなく、さらにほかの富裕層もつれてきてくれるのです。
「露天風呂付客室」がある旅館も、ない旅館も、これから作ろうと思っている旅館も、一度富裕層が旅館を選ぶポイントについて知っておくべきではないでしょうか。
富裕層マーケティング、富裕層ビジネスを多角的に展開するルート・アンド・パートナーズが戦略コンサルティングでお答えいたします。下記フォームより随時お問い合わせください。