写真:©ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ 外観イメージ
源泉数・湧出量ともに日本一を誇る別府温泉は、国内外から歴史ある温泉地として知られています。その別府温泉郷に内外の大手ホテルが相次いで進出を決め、地元の老舗ホテルとの間で熱い戦いを繰り広げている。
インターコンチネンタルを運営するIHG・ANA・ホテルズグループは「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」だ。約8万2000平方メートルの広大な敷地に、89の客室とフィットネスクラブ、プールを備えた施設を19年にオープンする。4階建ての低層にして客室数を抑えた室内には組子細工があしらわれて、温泉を生かしたぜいたくなつくりが売りだ。外資だけでなく国内大手も、大江戸温泉が2017年7月に老舗ホテルをリニューアルして開業したほか、星野リゾートも創業100年を超えたホテル跡地に高級温泉旅館を建設中と続々と参入している。
一方、地元老舗「潮騒の宿 晴海」は、団体客中心だった別府で30年前に個人客を対象した全室露天風呂付きの宿を始めた。別府で最大規模を誇る「杉乃井ホテル」は大規模な改修工事を行う。
2019年には別府の隣接市である大分市でラグビーワールドカップの試合が5試合開催される。これを機にインバウンド急増が見込まれる。人口減少・少子高齢化で内需不振が続く日本経済にとってインバウンドは救世主になる。
「安売り」から「高売り」競争への転換だ。地元のホテルや旅館がその対価として、施設を整備しサービスを向上することで、宿泊客を徹底的に喜ばせることが重要だと強調する。厳しい共存共栄はこれからがスタートだ。
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